職人の系譜を守り続けた木製建具工事会社が、リフォーム事業で攻めに出たワケ

リフォーム事業をスタートした老舗木製建具工事会社

株式会社カワグチコーポレーション(大阪府守口市)は、川口 哲央さんが2代目を務める木製建具工事会社だったが、近年リフォーム事業を立ち上げ、地域に根ざした形で施工を開始した。

創業45年(旧社名は有限会社川口建具工芸)の老舗が、木製建具工事一本から脱却してリフォーム事業も展開することになるまでの経緯とは?

父から受け継いだ木製建具工事へのこだわりとプライドと合わせて語ってもらった。

良いところも、“そうでない”ところも見てきた初代の背中

川口 哲央(かわぐち・のりお)/株式会社川口コーポレーション/木製建具工事、リフォーム
川口 哲央(かわぐち・のりお)/株式会社川口コーポレーション/木製建具工事、リフォーム

川口さんはもともと家業を継ぐつもりで?

川口哲央(以下、川口) 工業高校に通っていて大学に進学するつもりもありませんでしたが、建具屋を継ぐ考えはなかったです。それで高校を卒業後は、老舗のチェーンメーカーに就職したんです。

でも、そこは半年足らずで退職しましたけどね。建具職人は親父の背中を見ていて、「メシ食うて行けんのかな?」って思ってました(笑)。

ただ、子供のころに親父の現場をたまに手伝ったりしていて、カンナを掛けたりなど仕事の楽しさは知っていましたね。

結果的になぜ、木製建具職人に?

川口 私には5個上の兄がいて、彼は高校卒業後に建具の職人を始めて、退職したころには独立していたんですね。兄の姿を見ていて「ちゃんと稼げるんやな」と気付かされました。

私があまり稼げないと思ってしまったのは、ウチの親父が昔ながらの職人というか、稼いだ分を湯水のように使ってしまう豪快なところがあったので、小さいころにあまり良い暮らしをした経験がなかっただけだったんです(笑)。

なので、建具職人になったのは、仕事を辞めたこととその気付きが重なったタイミングだったということですね。

最初はお父様に技術を教えてもらったのですか?

川口 そうですね。カンナ、ノミの研ぎ方から道具の使い方に始まり、すべてを教わりました。

良い木製建具職人とはどのような仕事をする人ですか?

川口 大工さんも同じ木を扱いますが、彼らの場合は最終的に壁紙に覆われたり、見えなくなる部分の仕事が多いですよね。木製建具は表に見えているものですし、建具は稼働するものですからビス1つにしろ、真っ直ぐに打たないといけません。

本当に細かい仕上がりが求められます。そして、建具は人が使って動かすものですから、職人は半年後、1年後、3年後にどうなるかをイメージ、計算して施工する必要がありますね。

木製建具工事会社がリフォーム事業に乗り出した経緯

カワグチコーポレーションの現在のお仕事は?

川口 弊社はもともと、親父が木製建具の職人をしていたので、その頃からの歴史を含めると創業45年です。私も元職人で、木製建具工事をずっとやってきました。会社としては現在17期目を迎えています(2019年9月現在)。

2016年ごろから、住宅リフォーム事業部を設立して事業展開も始めました。今は木製建具工事事業部との2本柱です。

木製建具のメーカーさんから納品された材料を元に、搬入から工事、管理まで全部弊社の方でやらせてもらっています。

戸建、タワーマンション、商業施設、保育園など、木製建具が必要な建物であればどんなところにでも行って、施工していますね。

先日も完成間近のホテルの1000室ほどの建具工事を施工したばかりです。

やがてリフォーム事業も始めましたが、その経緯とは?

川口 親父は一人親方として仕事をまっとうした人間でしたが、職人は体に何かあったらそれは続けられないので、私は会社として法人化していかなければいけないと思っていました。

法人じゃないと仕事が請けにくいこともあったので、有限会社川口建具工芸を作り、そこから株式会社カワグチコーポレーションへと変わっていきました。

カワグチコーポレーションに変えた理由は「建具だけでこの先やっていけるんか?」という不安もあったので、「建具」だけという限定的な印象を拭いたかったんです。

そこで新たに取り組む事業を考えたのですが、畑違いのことをやるよりも自社の強みを活かせるのはやはり建築の分野だと思ったので、リフォーム事業を始めようと思い至りました。

御社の建具工事、リフォームの強みは?

川口 木製建具工事の場合、自社に職人を抱えていますので、変わらぬクオリティを提供できることですね。

リフォームの方は、縁あって大手リフォーム会社から優秀な人材が入ってくれたんです。営業と施工のつなぎの部分って結構難しいところなんですけど、弊社の場合、営業と施工管理を一手に任せられるスタッフがいることで、お客様の要望をダイレクトに現場に落とすことができます。

地域密着施工で支店展開を視野に!

これからの展望を語る木製建具工事・リフォームのカワグチコーポレーション代表・川口哲央

カワグチコーポレーションではどのような仕事の受け方を?

川口 反響営業ですね。こちらから飛び込みをかけたりといったことは一切していません。ホームページを見て連絡をくださった方や弊社で作っている新聞の折り込みチラシから問い合わせしてくださった方などがお客様になってくださることが多いです。

あとは、リフォーム相談のイベントなども定期的に実施していて、そこから契約に至る機会も多くなっています。

カワグチコーポレーションの今後の目標は?

川口 人材の採用です。木製建具工事事業では、職人を採用したいですし、リフォームの方でも営業兼施工管理職を募集しています。

職人は核となる部分、つまり建具工事、家具工事ができる人物でいわゆる職長クラスのような人材は、やはり自社の社員として迎えたいです。その方が現場の管理もしやすくなりますからね。

リフォーム事業部でも、営業兼施工管理ができる人間を増やしたいです。ありがたいことに、今も反響からの引き合いに追い付いていない部分がありまして、お断りせざるを得ない状況になることもありますからね。

その中からマネージャークラスになれる頼れる人物を育てて、別のエリアに支店を出し、同じく地域密着スタイルでやっていければ良いなと思っています。

[企業情報]

社名/株式会社カワグチコーポレーション
https://sustina.me/company/1142
本社所在地/大阪府守口市大日町2丁目10番20号
対応可能職種/内装一式工事(材工), 金属製建具・サッシ工事(材工), 木製建具・サッシ工事(材工)
対応可能エリア/大阪府・京都府・愛知県・埼玉県・東京都

 

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