解体会社の若手社長が、かつて経験した体罰地獄を「結果的に良かった」と語ったワケ

若さ故のハードルを越え、前進する解体工事の若手社長

若さが原因で、悔しい思いをすることも多かったと語る三木彰悟さんは、10代半ばで建設業界の門を叩き、今では解体工事と軽鉄・ボード工事を手がけるエムクリエイト(大阪府豊中市)を立ち上げ、日々邁進中。

実年齢よりも幼く見える見た目のために、建設業界内では『舐められる』ことも少なくなかったそうだ。見習いのころには、今のご時世だと考えられないような厳しい指導に苛まれることもあったという。

だが、本人にしてみれば「結果的に、その教育が悪かったとは思わない」と、必ずしも苦い記憶だけになっていない。

そんな三木さんに、見習い時代の体験や若さ故の苦労、それらを肥やしとして現在取り組んでいる現在の仕事について話を聞いた。

「見習いは体罰の極み」一度離れた建設業

–三木さんはいつ建設業の仕事を始めた?

三木彰悟(以下、三木) 職人は16歳からです。高校を中退して、すぐ働いたのが建設業でした。軽天・ボード工事を3年から4年ほど。いわゆる下積みです。その後も同じ軽天・ボード屋で2回転職ししました。

–上司・先輩からの指導はどうでした?

三木 体罰の極みでした。毎日シバかれてましたね(笑)。基本は見て覚えろという方針でしたが、そんな中ではなかなか仕事を覚えられません。

そのとき与えられてる雑務みたいな仕事をどれだけ早くこなして、技術的な作業させてもらえるかどうか、みたいな世界です。走り続ける日々ですよね。もうスピードが命。

個人的にはその教育が悪かったとは思わないんです。結果的には身になってますから。そのときに忍耐力が鍛えられたおかげで、やってこれたこともあったと思います。あれよりしんどいことは、その後経験することはなかったです。

今の時代だと有り得ないでしょうね。私もそれが嫌で1度建設の仕事は辞めたんです。

建設業に舞い戻り、20代の内に独立開業

–辞めた後はどうした?

三木 高校卒業の資格を取って、大学受験をしたんですけど、落ちまして……。そこから1度夜の仕事をやった時期もありました。その頃に結婚することにもなり、再び働き口がないかと職を探しました。

身内の紹介で入った会社がまた建設業関連の会社だったので、これも私にとっては何かの巡り合わせなのかなと思って建設業に戻ることになりました。

その会社から独立のような形で作ったのがこのエムクリエイトです。

–立ち上げた会社の仕事は?

三木 解体工事と軽天・ボード工事をメインに、内装一式工事の仕事も請けています。解体は内装解体をさせてもらうことが多いです。

店舗・オフィスの新装工事から、店舗の現状回復やオフィスの移転に伴う現状回復、改修する前の内部の解体など。軽天・ボード工事もできるので、そこまでを抱き合わせで依頼してもらうこともあります。

–三木さん自身は今どのような仕事を?

三木 営業、積算、見積作成、現地調査、打ち合わせがほとんどです。人手不足のときなどは、今でも現場監督や作業員として出ていくときもあります。

実は昨日も夜勤でした。施工の部分は、基本的に弊社と専属的に仕事をしてくれている施工管理や職人がいるので、彼らにお願いしています。

打ち合わせはこの解体工事が何のために解体するのかを事前にクライアントからしっかりヒアリングして、「それならばこうした方がいい」といった提案なんかもさせてもらいます。毎回結構、濃い打ち合わせをしています。

建設業の若手社長ならではの苦労

–まだ若いですが、仕事で困ったことは?

三木 見た目がこんな感じ(幼く見える)なので、舐められてしまうようなことも少なくなかったです。上から目線でくるみたいな。そういう場面での悔しさを、活力に仕事しているところもあると思います。

–具体的にどのようなことがあったのですか?

三木 同業者から重機を貸してほしいと頼まれて、リースで借りていたものを又貸しするようなことがあったのですが、急に連絡が取れなくなってしまいました。

重機自体は取り戻すことができましたが、リース屋さんに支払ったお金を回収することはできずに終わりました。

業者さんによっては、約束の現場に来ないとか連絡が付かないっていうのは結構ありましたね。見積も作って、いざ日程調整しようっていう段階で連絡が取れなくなって、それっきりみたいな。

2度と同じような被害には遭いたくないので、事前に契約をしっかり交わすようにしようとか、面談するときにしっかりと人物を見ようとか、改めて気を付けなければいけないと思いました。建設業界には、今なおそういう人たちがいるのも事実ですから。

高い施工クオリティを保つための心掛けと努力

–御社の施工の強みは?

三木 『次の作業のことを考えれる解体工事』というのを売りにしています。「後の工事がこうだから、じゃあここまでやっとかないとマズいね」と打ち合わせ段階で共有しておきます。

ただ解体していくのではなくて、次のテナントさんのためだったり、次に入ってくる施工業者さんが仕事をしやすいようにということです。

弊社では「(満足度)100パーセントよりも1歩先に」という意識で施工することを心がけています。そこをご好評をいただいているところもありますね。

–クオリティのために心がけていることは?

三木 事前にも、トラブルがあれば工事に入ってからも、しっかりと打ち合わせをすることです。

例えば、4階建てのビルの1階に入った店舗の解体をするときなどは、ダクトが上までつながっているので、ビル側との打合せなども発生します。特に電気・防災、空調などは全館ストップみたいなことも起こり得るので入念にやります。

設備などについてビル側が「ああしてください、こうしてください」と細かく言ってくれるようなところならまだ良いのですが、全く把握していないこともあるので、逆にこっちから教えてあげたりすることもあります。

それは図面を見て?

三木 しっかり、図面があればいいんですけど結構、図面が無い現場も多いんです。その場合現場を見て、予測を立てて解体していきます。そしたら壁の中や床の下から、何かしら予想外なものが出てくるんです。それでプランがガラリと変わることもあります。だからまた打合せをしての繰り返し。

実は昨日も夜勤でした。施工の部分は、基本的に弊社と専属的に仕事をしてくれている施工管理や職人がいるので、彼らにお願いしています。

打ち合わせはこの解体工事が何のために解体するのかを事前にクライアントからしっかりヒアリングして、「それならばこうした方がいい」といった提案なんかもさせてもらいます。毎回結構、濃い打ち合わせをしています。

例えば、4階建てのビルの1階に入った店舗の解体をするときなどは、ダクトが上までつながっているので、ビル側との打合せなども発生します。特に電気・防災、空調などは全館ストップみたいなことも起こり得るので入念に。

設備などについてビル側が「ああしてください、こうしてください」と細かく言ってくれるようなところならまだ良いのですが、全く把握していないこともあるので、こっちから教えてあげたりすることもあります。

–それは図面を見て?

三木 しっかり、図面があればいいんですけど結構、図面が無い現場も多いんです。その場合現場を見て、予測を立てて解体していきます。そしたら壁の中や床の下から、何かしら予想外なものが出てくるんです。それでプランがガラリと変わることもあります。だからまた打合せをしての繰り返し。

床の下から古い床が出てきて、さらにその下にも床が出てきて「何枚張ってんねん」みたい場所とかもありました(笑)。店舗が出たり入ったりを繰り返す中で、そんなことになったみたいです。

まずは会社存続。その先に見据える夢

–解体のやりがいやコツなどは?

三木 モノには作る順番がありますけど、解体はそれが逆になるんです。むやみに壊していくわけではないんです。産廃をどう分別するかとの闘いです。効率良く分別をするための解体を遂行していく感じ。

発生したゴミを溜めすぎたら、次に運び出さなければいけないモノが出せなかったり、通れなかったりもするので、そこを考えながら作業していくのは楽しいですね。

–今後の目標は?

三木 まだ一番の目標は、会社を存続させることですね。ゆくゆくは会社を小さくても総合建設業という形にしたいと思っています。そうなるためにも自分の知識や経験をより一層積み重ね、スキルアップしていきたいです。

仕事で関わる自社社員、職人さん、協力業者さんとしっかりタッグを組んで、共に成長の喜びを共感し合っていけると最高です。

事業拡大のために協力業者さんは増やしたいですし、仕事をたくさん確保できれば、採用も考えたいと思います。

[企業情報]

社名/エムクリエイト

https://sustina.me/company/656784

本社所在地/大阪府豊中市蛍池東町4丁目3番地15号 メッセミキ2F

対応可能職種/解体工事(工事のみ), 軽鉄・ボード工事(材工)

対応可能エリア/近畿一円