「職人奪い合いの時代」に危機感を感じ、固定観念に囚われない採用を始めた工事会社

外国人技能実習生とマッチングの利用で職人不足を解消

職人不足に悩む企業が多い中、ITリテラシーの高さと柔軟さでその困難を解決する企業も徐々に現れはじめてきた。

関西を拠点に、プラント工事から内装工事、建築工事など幅広いものづくりに携わっている田中プラントもその1つ。

社長の田中悟さんは時流に敏感で、外国人労働者の受け入れや建設業のマッチングサイトを活用して職人不足を乗り越えてきた。

「日本のものづくり」や「ネットへの不信感」といった固定観念に囚われない経営を行っている田中さんに、外国人技能実習生の受け入れやマッチングサイトの利用がもたらした効果などについて話を聞いた。

外国人技能実習生の教育と成長

田中悟(たなか・さとる)さん/株式会社田中プラント/内装一式工事(材工) | 解体工事(材工)

–田中プラントでは外国人技能実習生を積極的に受け入れているとのことで?

田中悟(以下、田中) 弊社では、4年前から溶接職人としてベトナム人の実習生を今まで5人ぐらい採用しているんですけど、今では彼らがいないと大変っていうぐらいまで成長してくれました。

–なぜ外国人技能実習生の受け入れを始めたのですか?

田中 日本の人口はこれから減り続けていきますし、日本人の職人採用に限界を感じていたところもありました。

雇ってみると外国人労働者の子たちは、真面目だし、出張になっても文句一つ言いません。すごくありがたい存在です。

実習生は日本語も自主的に勉強していますし、勉強したことで得られる情報量も視野も広がっているはずです。僕はもしかしたら、彼らが先々の仕事のパートナーになることもあるかもと期待してます。

–外国人技能実習生の受け入れは反対意見などなかった?

田中 弊社の規模ぐらいですと、まだ外国人採用を始めるのは少し早いという声もありました。

でも、将来を見据えたとき「ウチが外国人技能実習生を受け入れ、日本人と遜色のない技術を身に付けさせて活躍している」状況を作ることができれば、会社としてお客様(取引先)へのアピールにもなるかもしれないと、良い方に考えるようにしました。

今ではお客様も「外国人技能実習生の採用ってどうやったらいいの?」って聞きにくるぐらいです(笑)。

–受け入れたことで苦労することは?

田中 無いわけではありませんが、コミュニケーションで解決できます。考え方の擦り合わせ次第です。僕が彼らを教育したというよりも、身近な社員の職人の先輩たちがそうしていってくれました。

マッチングサービスの利用で協力業者に困らない

交流会に参加したときの株式会社田中プラント・田中悟さん

–マッチングサイトを活用して協力業者を探すこともある?

田中 20社ぐらい協力業者さんが増えました。単価もこれまでと変わりなく発注できていますし、デメリットは感じていません。発注先を探すだけじゃなくて、こちらが受注するケースだってあります。

交流会などに参加することもそうです。自分で足運んで、見て、話して良いと思ったなら名刺交換すればいいだけです。

僕なんか参加するときはめちゃくちゃ焦ってます。「ほかのところが大工さん取ってってしまうんやないやろなー」って(笑)。職人さんも、仕事受けたいと思ってるのであれば絶対に参加した方がいいと思います。

–どういうときに役立つ?

田中 ネットで今日明日の現場のために職人さんを募集しているものを見かけたりしますが、それはいくらネットが便利だからと言っても時間がなさすぎます。タイミングにもよりますけど、そういうときにサクッと参加して直接会った方が話は早いです。

職人確保の重要性と新たな工事の可能性

–なぜ柔軟な採用ができるようになった?

田中 正直、今の建設業界は「職人や仕事の取り合いっこ」だと思うんです。なんとなくわかっていても行動に移っていない人は、本当の意味でそれに気付いていないと思います。

–それによって事業にも変化があった?

田中 協力業者や職人が増えたおかげで、これまで人で不足で断っていた工事や縁もゆかりもなかった遠方での工事なども元請けとして請けられるようになりました。

また、これまでに請けたことないような形態で、仕事を受注してみようとしているところです。これがハマればマッチングを通じて新たな取り組みもできていくと思います。

[企業情報]

社名/株式会社田中プラント

https://sustina.me/company/650962

本社所在地/大阪府大阪市淀川区加島3丁目11-15

対応可能職種/内装一式工事(材工) | 解体工事(材工)

対応可能エリア/全国