負債だらけの電気工事会社が黒字回復。北都電業・2代目社長の挑戦

“火の車”だった電気工事会社を事業継承

横浜を中心に電気工事を手掛けている北都電業株式会社は、かつて大きな負債を抱えていた。父親の跡を継いだ2代目社長の佐々木大輔さんは自宅を売り払い、さらに自身の給与を全額会社に入れるなどして、借金の返済に当てなければいけない状況だった。

しかし事業承継後、経営方針を大転換することによって、北都電業を立て直すことに成功。新たに別会社を立ち上げるまでに事業成長をとげた。

「風呂敷を広げすぎず、得意分野で仕事をすることが顧客満足にも繋がる」と語る佐々木社長に 北都電業を引き継いだときの苦労話や、電気工事に対する想いについて聞いた。

事業継承を見据えた現場監督修行

佐々木大輔(ささき・だいすけ) / 北都電業株式会社 / 電気工事(材工) | 電気通信工事(材工)
佐々木大輔(ささき・だいすけ) / 北都電業株式会社 / 電気工事(材工) | 電気通信工事(材工)

–建設業に入ったきっかけは?

佐々木大輔(以下、佐々木) 父が北都電業を経営していたので、その跡を継ぐのを前提に、別の電気設備会社に就職しました。現場監督の修行ですね。その会社で経験を積んだ後、北都電業に入社し、現場監督として図面を描くところからスタートしました。

–当時、電気設備会社に入社した際の感想は?

佐々木 定時がないことが嫌でした。現場監督も職人さんと同じく朝8時から仕事が始まるのに、職人さんが17時に現場を上がっても、現場監督の自分は21〜22時まで働くのが当たり前。家に帰っても何もできない。そんな現場監督の働き方に疑問を感じていました。

「不安だらけ」北都電業の借金返済と経営方針の転換

–お父様から北都電業を継いだ際は?

佐々木 不安だらけです。不安しかなかったですね。

バブル崩壊時に景気が悪くなり、北都電業には設備投資の借金も残っていました。自分の給与を全部会社に入れていましたが、全然足しにならないくらいの負債額があり、住んでいた家も売って返済しました。

ただ、幸いなことに作業車や道具を買うことができるお金は残っていたので、またイチからやり直そうと考えて、北都電業を継ぐことを決心しました。もしマイナスからのスタートだったら、たぶん継がなかったでしょうね。

–北都電業を継いだ後、変えていったことは?

佐々木 父が経営していたときは、大手元請け1社からの仕事をコンスタントに受注して、誠心誠意に対応していくという方針でした。

しかし、私が経営者となってからは、元請会社から与えられた仕事だけではなく、自ら仕事を選ぶ方針に変更しました。営業に出向いたり、以前に務めていた会社から仕事を受注したりして、お客さんを増やしていきました。

営業力と横の繋がりを強化して、工事案件を獲得していきましたね。おかげさまで事業は無事に回復し、自分で電気職人の別会社「株式会社ホクト」を立ち上げることもできました。

電気工事職人を子供のなりたい仕事TOP10に

建設業の将来を語る電気・電気通信設備工事の北都電業株式会社代表・佐々木大輔さん

–佐々木さんが、お仕事をするうえで大切にしていることは?

佐々木 電気工事の仕事は建物の血管を作る重要な仕事だと考えています。会社には必ず得意な分野があり、やれる仕事とやりたい仕事は別。風呂敷を広げすぎず、得意分野で仕事をすることが顧客満足にも繋がると考えています。

–今後チャレンジしたいことは?

佐々木 すごいスピードで進化している時代なので、その変化に応じた電気設備の仕事をやっていきたいです。その仕事に将来があるのかを見極めながら。

今の建設業界は、人手不足や労働環境など問題が山積みで、決して明るいとは言えません。しかし、北都電業としては自分の息子が跡を継ぎたいと思えるような会社に成長させていきたい。

もっと視野を広げるなら、電気工事の職人が小さなお子さんの将来なりたい職業のTOP10に入るように、会社も職人も育てていきたいですね。

[企業情報]

社名/北都電業株式会社

https://sustina.me/company/197

本社所在地/神奈川県横浜市都筑区川和台24-9

対応可能職種/電気工事(材工) | 電気通信工事(材工)

対応可能エリア/埼玉県 | 千葉県 | 東京都 | 神奈川県 ※その他エリアは別途相談