「カッコイイほうを選べ」平均24歳の足場会社が実践する“工事費未払対策”と“職人育成”

平均年齢24歳の足場職人集団、株式会社ブイテック

職人の高齢化が深刻な建設業だが、やたらと若い工事会社がある。平均年齢は24歳、経営理念は「仲間の夢を叶えよう、自分の夢も叶えよう」。

足場職人の德冨一臣さんが29歳のときに設立した、足場工事を手掛ける株式会社ブイテック(本社・千葉県四街道市)は、10代の足場職人を含む16名の従業員を雇用し、若い世代に夢を与え続けることをミッションに掲げている。

「ワクワク、ドキドキ楽しくなければ仕事じゃない」と語る德冨社長に、若い職人集団を率いる苦労や、工事費の未払い対策など、足場会社のリアルを聞いた。

足場職人の稼げる限界と独立企業

德冨 一臣(とくとみ・かずおみ)/株式会社ブイテック/鳶・足場工事

——建設業に入ったのはいつ?

德冨一臣(以下、德冨) 高校卒業後、すぐに足場職人の世界に入りました。そこで4年間修行して、21歳の時に個人で請負業を始めました。

ただ、請負業の傍ら他の仕事もしていました。たとえば、看板を作ったり、ホームページを作成する会社の手伝いをしたり。

ブイテックを設立したのは29歳で、2年後に法人化したので、今、5期目に入ります。

——独立したきっかけは?

德冨 現場に入るときに、いくつかの班に分かれるんですよね。自分の班は仕事を真面目にこなしていた班だったんですが、中には手を抜く班もありました。

現場に入っている者同士だと仕事の質がわかるんですが、できあがったものだけをみている元請けは仕事の過程や、どの班がやったかなんて見えないじゃないですか。

それで、他の班が雑にした仕事について自分の班がクレームを受けたり、逆に自分の班がやった仕事を雑にやった班が褒められたり、ということがよくあったんです。

最初のうちは気にしていなかったことも、積み重なると嫌だなという気持ちになってきて、自分で会社を作ろうと思いました。

実際、このまま続けていった時に稼げるお金の限界というのが見えてきたというのもありますね。

リフォーム工事の足場作業を受注

——独立する際、不安はなかった?

德冨 現状より必ずよくなるだろうと思っていたので、何も不安はなかったですね。

経営については設立当初はわからないことだらけだったので、知人の社長さんに聞いたりしていました。今、ブイテックの従業員は16人ですが、自分がどんぶり勘定なので、そろそろきちんと考えようと思っています。

——どんな仕事を受注していますか?

德冨 住宅、ビル、マンション、工場などのリフォーム工事に必要な足場作業を請け負っています。今のところ、職人の数や資材の関係もあるので、ビルやマンションは10階建てぐらいまでしか請け負っていません。

設立当初は私も営業に回っていましたが、今は元請けの会社さんから新しい仕事を紹介してもらって、繋がりで受注が増えている状況です。

足場職人の人材育成は「カッコイイか、カッコ悪いかを選べ」

若手人材育成を語る足場工事の株式会社ブイテック代表・德冨一臣

——若い職人の人材育成はどうしていますか?

德冨 昔は一緒に現場に出て、その場で指導していました。ただ、昔みたいに強く叱ってもよくないと思いますし、強く当たると辞めちゃいます。

自分の希望としては、指導している人の表情や態度を察してくれるといいんですけど、そうもいかないので、今は育成について少し悩んでいるところです。

——德冨さんが若い職人たちに教えている「働く上で大切な姿勢」はありますか?

德冨 「カッコイイか、カッコ悪いか、どっちかを選べ」とはよく言っています。

例えば、人に頭を下げる場面で、素直に頭を下げたほうがかっこいいのか、ツッパって頭を下げない方がかっこいいのか、その都度、自分で判断をしながら進めてほしいと思っています。

——足場の仕事は、他の建設業と違って形に残りませんが、やりがいは何ですか?

德冨 単純に足場の仕事が好きなんですよ。たまに飽きるなと思う瞬間はありますけどね(笑)。
でも建物の形状によって足場の組み方が違うこともあって楽しいです。

自分が組んだ現場について、最後にバラした人から「バラしやすかった」と言われた時や、足場を組むのに数日かかる現場を1日で仕上げた時とかも満足度は高いです。

早く綺麗に仕事をすれば自分達も早く帰れますしね。

——住宅などの現場の、お客様対応については?

德冨 挨拶をきちんとするように現場の職人に言っています。あとは、足場を組む際に建物を傷付けてしまったり、建物の一部を破損してしまった場合は、元請けさんに正直に話すようにしています。

隠したことで、後からお客様に指摘されて信用を無くすよりも、隠さずに正直に話すことで誠実な印象と信用は確実についてきますから。

足場工事の費用未払い対策

——未払いの被害に遭ったことは?

德冨 年に数回はあります。うちは人との繋がりで紹介してもらっている会社が多いので、最初は自分で解決するために連絡を取って支払いをお願いします。

それでも支払ってもらえない場合は、紹介してくれた会社から一度連絡を取ってもらうこともあります。

——未払いへの対策は?

德冨 必ずではないですが、初めてのお客様の場合は前金でもらうことが多いです。話した感じや、会った時の雰囲気で判断しています。

発注書をもらわない場合は先にお金をもらいますし、逆に発注書をもらうことでお金を後にしたり、どちらかの対策はしています。

高額な現場の場合は、元請けさんに発注書をお願いするようにしています。

若い足場職人を増やして、仕事の幅を広げたい

——今後のブイテックの目標は?

德冨 現在の人数より倍に増やして、仕事の幅も今より広げていきたいと思っています。

ブイテックの休みは日曜日だけですが、最近、若い子たちは日曜日も仕事に入りたいと言ってきます。

平日は自社の職人だけで仕事をしているのですが、日曜日に仕事が入った場合は、他社と組んで仕事をすることもあります。

他の会社の人と仕事をすると、また違った学びがあって若い子達には楽しいみたいなんですよね。

企業情報

社名/株式会社ブイテック

https://sustina.me/company/653619

本社所在地/千葉県八千代市大和田新田252-10 八千代中央ビル302

対応可能職種
くさび式足場工事 | 先行足場工事

対応可能エリア
埼玉県 | 千葉県 | 東京都

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