平均年齢24歳の足場職人集団に経営者が教える働く上での姿勢

若い職人の確保に苦戦している建設業界の中、平均年齢24歳の若い職人が多い株式会社ブイテック。人材育成に苦戦しているものの、休みを返上してでも働きたいと言われる環境について德冨一臣さんにお話しを伺いました。

請負業だけで稼げる限界が見えた時に独立を考えた

– 株式会社ブイテックの主な業務内容を教えてください

住宅、ビル、マンション、工場などのリフォーム工事に必要な足場の作業を請け負っています。今のところ、職人の数や資材の関係もありますので、ビルやマンションは10階建くらいまでしか請け負っていません。

– 德冨さんが建設業界の道に進まれたのはおいくつですか?

高校を卒業してすぐに足場職人の世界に入りました。4年修行をして、21歳の時に個人で請負業をするようになったんです。29歳でブイテックを設立して、2年後に法人化しましたので、今は5期目に入ります。

– 建設業の道一筋で今まで歩んでこられたということですね

請負業の傍ら他の仕事も経験しました。看板を作ったり、ホームページを作成する会社の手伝いをしてみたりですね。

– 独立をされたきっかけはなにかあったのですか?

各現場に入るときにいくつかの班に分かれるんですね。自分の班は仕事を真面目にこなしていた班だったんですが、中には手を抜く班もいました。現場に入っている者同士だと、仕事の質がわかるんですが、できあがったものだけをみている元請けは仕事の過程や、どの班がやったかなんて見えないじゃないですか。それで、他の班が雑にした仕事を、自分の班がクレームを受けたり、逆に自分の班がやった仕事を雑にやった班が褒められたりということがよくあったんです。

– 結果だけをみて判断できてしまう現場だと悔しいことが多いですね

最初のうちは気にしていなかったことも、積み重なると嫌だなという気持ちになってきて、自分で会社を作ろうと思いました。実際、このまま続けていった時に、稼げるお金の限界というのが見えてきたというのもありますね。

– 独立された時に不安はありませんでしたか?

現状より必ずよくなるだろうと思っていましたので、何も不安はなかったですね。

– 独立されてからの経営はどのようにされていますか?

経営については設立当初はわからないことだらけだったので、知人の社長さんに聞いたりしていました。今は、16人の従業員を抱えているのですが、自分がどんぶり勘定なので、そろそろきちんと考えようと思っているんです。

– 仕事の受注は設立当初と今とで変化はありますか?

最初のうちは営業に回っていましたが、今は、仕事をした元請けの会社さんから新しい仕事を紹介してもらったりなど、繋がりで増えていっていますね。

現場で指導をしていた時と違い、経営者としての育成は難しい

足場工事の株式会社ブイテック代表・德冨一臣さん

– ブイテックは10代の職人さんも抱えており、平均年齢が24歳の若い方が多いと思いますが、人材育成などはどのようにされていますか?

昔は一緒に現場に出てその場で指導をしていました。ただ、時代もあると思うのですが、昔みたいに強く叱ったりしてもよくないと思いますし、なにより強く当たると辞めちゃいますから。自分の希望としては、指導している人の表情や態度を察してくれるといいんですけど、そうもいかないのが現状で、今は育成について少し悩んでいます。

– 德冨さんが従業員に教えている「働く上での姿勢」はなにかありますか?

「かっこいいか、かっこ悪いかどちらか選べ」というのはよく言っています。例えば、人に頭を下げる場面で、素直に頭を下げたほうがかっこいいのか、ツッパって頭を下げない方がかっこいいのか、など、その都度自分で判断をしながら進めてほしいんです。

– 足場の仕事というのは、他の建設業の仕事と違って足場を組んだ後にバラすので形として残るものではないと思うのですが、やりがいはどんなところにありますか?

自分個人の話にはなりますが、単純に足場の仕事が好きなんですよ。たまに飽きるなと思う瞬間はありますけどね(笑)。でも、建物の形状によってその都度組み方が違うこともあって楽しいんです。自分が足場を組んだ現場を最後にバラした人にバラしやすかったと言われた時や、足場を組むのに数日かかる現場を1日で仕上げた時とかも満足度は高いです。早く綺麗に仕事をすれば自分達も早く帰れますしね。

– 住宅などの足場にも入ると思うのですが、お客様の対応はどのようにされていますか?

挨拶はきちんとするように現場の職人には言いますね。あとは、足場を組む際に建物を傷付けてしまったり、建物の一部を破損してしまった場合は、元請けさんに正直に話すようにしています。隠したことで、後からお客様に指摘されて信用を無くすよりも、隠さずに正直に話すことで誠実な印象と信用は確実についてきますから。

未払いを防ぐための対策は経験をしていく上で培ったもの

– 建設業界は未払いが多いと聞きますが、ブイテックでも未払いの被害に遭ったことはありますか?

年に数回はありますね。

– 未払いがあった場合はどのように回収されていますか?

繋がりで紹介してもらっている会社が多いので、最初のうちは自分で解決するために連絡を取って支払いをお願いします。それでも支払ってもらえない場合は、紹介してくれた会社から一度連絡を取ってもらうこともあります。

– 未払いを防ぐために何か対策をしていますか?

必ずと言うわけではないのですが、初めてのお客様の場合は前金でもらうことが多いです。話した感じや、会った時の雰囲気で判断していますね。

– 発注書は元請けさんに必ずもらいますか?

発注書をもらわない場合は先にお金をもらいますし、逆に発注書をもらうことでお金を後にしたりとどちらかの対策はしていますね。ただ、高額な場合は発注書をお願いするようにしています。

– サスティナ内での未払いのご経験はありますか?

最近は仕事が忙しいのでサスティナを使用する機会はないのですが、過去を振り返っても未払いの経験はないですね。

– サスティナは現状ではあまり使用する機会がないとのことですが、建設業界向上委員会(元請けと職人が出会う場)には参加されていますか?

よく参加しています。近いうちに塗装業として独立した知人も連れて行く予定になっていますので、色々な方に紹介できるのが楽しみですね。

若い職人を倍以上に増やしていきたい

今後の目標を語る足場工事の株式会社ブイテック代表・德冨一臣さん

– 今後のブイテックの目標があれば教えてください

現在の人数より倍に増やして、仕事の幅も今より広げていきたいと思っています。

– 現在も職人を募集中だと思うのですが、休みの頻度や会社のアピールがあればお願いします

休みは基本的には日曜日になります。週1回の休みなのに、若い子達は日曜日も仕事に入りたいと言うんです。うちの会社は平日は自社の従業員だけで仕事をしていますけど、日曜日に仕事が入った場合は他の会社と組んで仕事をすることもあるんですよ。他の会社の人と仕事をすると、また違った学びがあって若い子達には楽しいみたいなんですよね。

人材育成に悩まれているというお話をされていましたが、最後のお話しの中で、若い職人さんが休みを返上してでも出勤して仕事を楽しんでいるという環境を見ると、育成はすでにうまくいっているのではないのかとさえ思いました。

取材対象

德冨 一臣(とくとみ・かずおみ)/株式会社ブイテック/鳶・足場工事(材工)

平均年齢24歳の足場職人集団に経営者が教える働く上での姿勢
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