建設業はなぜ人手不足なの?それでも単価が安いのはどうして?

建設業の人手不足の現状、どの程度なの?

建設業界の人手不足は、どの程度深刻なのでしょうか?

数字で見てみましょう。

建設業の有効求人倍率は、約6倍(※2018年)

建設業界の有効求人倍率は、平均して約6倍ほど。(※2018年:厚生労働省の調査より)

出展:https://built.itmedia.co.jp/bt/articles/1902/28/news054.html

工種によってばらつきはありますが、6つの求人に対して1人の職人しか求職していない、ということです。

日本で最も人材の確保が難しくなった業界、と分析する方も。

建設業の慢性的な人手不足、どうして?

建設現場

建設業はなぜ慢性的に人手不足なの?

若者の労働者の募集が進まず、業界全体で少子高齢化が進む一方、復興や五輪需要の中で有効求人倍率は上昇傾向にあります。国土交通省が発表している建設業の現状によると、建設業の従事者は、2006年から10年間だけでも約10%の減少が見られました。

〜 建設業の人手不足の理由とは 〜

厳しい労働環境
体力が必要な作業

建設現場では天候や季節を問わず、外気にさらされながら長時間の作業を強いられ、資材の運搬や機器を取り扱うこともあるため、肉体的にも負担がかかります。また、現場は危険を伴う作業が多くあり、神経を遣うため精神的にも負荷が発生します。

長時間労働と少ない休暇

国土交通省が発表した資料によると、建設業の年間総実労働時間は、調査対象の全産業の平均と比較してみたところ、300時間以上も長いと判明しました。

また、建設業界全体の半分以上が休みがとれず、1ヶ月あたりの休みは全体の1割にも満たない状況でした。

震災に伴う復興や東京五輪などの建設需要

建設業の人手不足の背景には建設需要が高まったことも要因になります。震災に伴う復興や、2020年のオリンピック・パラリンピック関連の工事の増加です。建設需要が増加することで、人手不足に拍車がかかりました。それが要因となり、建設業者が受注を受けられないケースが起こり、建設業界は厳しい経営課題に陥っています。

建設業界の少子高齢化

リーマンショック直後は公共工事や企業による設備投資が控えられたことにより建設需要が落ち込み、経験のある職人が大量に離脱しました。その後景気が回復しましたが、技能者の復帰数が伸びずに人材不足が発生。さらに、建設業界では55歳以上の就業者が全体の3割以上に対し、29歳以下は1割程度と少子高齢化が進みました。今後、長年経験を積んだ職人が大量離職することで、就業者数の減少が加速するとの見込みもあり、人手不足を改善するための対策が求められているのです。

建設業の単価が安い理由の一例、「一般管理費」について

※この内容は公共事業の獲得に焦点をあてています

一般管理費とは

まず、建設業者が公共事業の仕事を得るためには、入札に参加しなければなりません(下記の図1)。この工事費の経費の一部が「一般管理費」(下記図2)です。税金が使われる公共事業は、一番安い企業に決定されるため、必ず獲得したい仕事については「採算度外視」で入札したいという気持ちがあります。この時に、建設業者の判断だけで工事費を削ることができる部分は「一般管理費」になります。「一般管理費を下げる=作業員の給料も下げる」というこの構図は、建設業の就業者の労働条件を低下させるものといわざるを得ません。

一般管理費の説明

建設業の単価の安さに対する国の対策と条例

条例イメージ

一般管理費の引き上げ

国土交通省は2018年度に、建設業者が工事費用を計算する際に「一般管理費を一定割合以上にしなければならない」というルールを設けました。つまり「労働者の給料だけを極端に減らして、入札することは許さない」としたのです。

不当に低い請負代金の禁止(建設業法第19条の3)

「注文者は、自己の取引上の地位を不当に利用して、その注文した建設工事を施工するために、通常必要と認められる原価に達していない金額を、請負代金の額とする請負契約を締結してはならない」

この法律は弱い立場となる下請け業社を守ろうという趣旨があります。

下記の4つのケースは法律違反です。
  1. 元請業者が、自社の予算額のみを基準にして、下請業者と協議することなく、下請業者の提案した見積額を大幅に下回る額で契約を締結する
  2. 元請業者が「この条件が難しいなら、今後あなたの会社(下請業者)との取引は見直そうかな〜」などと、今後に不利な取り扱いを匂わせて、従来の価格を下回る額で契約を締結させる
  3. 元請業者が、下請代金の増額に応じずに、下請業者に対して追加工事を施工させる
  4. 元請業者が契約が決まった後に、取り決めた代金を一方的な判断で減額する

建設業の人手不足を解消するには?解決策2選

では、建設業の人手不足の現状や構造がわかったところで、具体的な解決策を見ていきましょう。

雇用の間口を広げる

近年、建設業界でも、従来少なかった女性や外国人労働者が増加してきました。

特に外国人労働者の方は、2017年時点で約5万5千人と、建設業に従事している人の1%を占めています。

(出展:https://built.itmedia.co.jp/bt/articles/1812/21/news022.html

なぜ増加しているかというと、もともと日本では、外国籍の方が就労のための在留資格を受けられたのは、専門知識を必要とする分野の人々のみでした。プログラマーや医者といった人々です。

ですが、1993年から外国人技能実習制度という、最長3年の期間で「母国の開発や発展のため、日本の技術を学んでもらう」ことを目的とした制度ができ、専門的な職種の人でなくても日本で働けるようになりました。

建設業で人手不足に悩んでいる会社では、すでに技能実習生の受け入れをしているケースもあるのではないでしょうか。

労働環境の改善

前述したように、建設業界の過酷な労働環境も人手不足の一因となっています。

主には、

  • 長時間の労働・休みの少なさ
  • 給与水準が低い
  • 福利厚生が不足している

などがあげられます。

大手建設企業を中心に、徐々に労働環境の改善には取り組んでおり、1例ではありますが、熱中症の予防のためウェアラブルのシャツを作業員に着用してもらい、生体データから熱中症の危険がないかチェックしている企業も。

(出展:https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/event/18/00064/00032/

また、建設業には日給月給で働いている方が多いため、今の労務単価のまま週休二日制を導入すると、職人さんの年収を下げる結果となってしまいます。

職人さんの労務単価を上げ、週休二日制を導入するのは、業界全体の生産性向上が必須と言えそうです。

まとめ

この競争社会ですので、元請業者も発注者から受注をするため、どうしても金額はシビアになります。しかし、業界全体が行き過ぎた価格競争に向かわないようになれば、それは全員の利益になるのではないでしょうか。サスティナでは協力業者募集情報に、一人区予算や請負予算も公開しています。ぜひ、ご自身にあった適正価格の協力業者を探してみましょう!協力業者募集情報はこちら

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