ネット事業を譲渡後、21歳で建設業に転身。若手経営者が考える「理想の職人像」


インターネット事業を譲渡後、21歳で建設業に転身


18歳でインターネット広告事業を始め、21歳で建設業に転身。

一度も人に雇われたことがなく、10代から経営者として生きてきた森山誠仁さん。

現在は、株式会社LUXST(ルクスト)の代表として、ホテル・住居・店舗などの防災、強電、高圧工事の内装電気工事をメインに手がけている。

そんな森山さんが、職人に求めるのは“経営目線”と“コスト意識”。

「販売管理費を意識できない職人は、ただ単に作業をこなすだけの人になってしまう。そういう残念な職人になってほしくない」と語る。

職人不足が叫ばれる建設業界において、 単なる作業員ではなく、“できる職人”としてキャリアを積むにはどうすべきか。

森山さんが思い描く職人像、LUXSTの職人育成ビジョンに迫る。

不安が潜む電気工事は受注バランスも大事

自身のキャリアを語る電気工事のLUXST代表・森山さん
森山誠仁(もりやま・せいじ) / 株式会社LUXST / 電気工事(材工)


――LUXSTを立ち上げた経緯は?

森山誠仁(以下、森山) 自分は18歳からインターネット広告の配信事業をやっていました。 建設の仕事を始めたのは21歳のときで、防水工事をしていた先輩から仕事を請けるようになったことがきっかけです。

インターネット広告の会社は、経営が軌道に乗ったところで、番頭として頑張ってくれていた仲間に譲りました。

電気工事業との出会いは突然で、電気工事の会社を家族で経営している同級生を手伝うようになって、そこの現場である事件が起きたのがキッカケでした。

職人さんが現場をまとめきれなくなり、急に連絡が取れなくなってしまったんです。それでもお施主さんに迷惑はかけられないので、自分たちで必死になって工事を終わらせました。この事件から電気工事の仕事に携わるようになっていきました。


――どのように電気工事の仕事を掴んでいったのでしょうか?

森山 私は職人上がりではないので、電気工事の業界に繋がりはありませんでした。

電気工事の仕事を始めたばかりの頃は、仕事を取るためにハッタリを使っていたこともありました。その場でわからないことは「相談してみます」と言ってしのぎ、後で自分で必死に調べたりして試行錯誤していました。

そうするうちに、仲間の紹介で徐々に仕事が増えていきました。


――LUXSTの立ち上げに不安はなかったですか?

森山  ありましたね。「明日のことさえどうなるかわからない」というほどの不安ではないですけど、3年後に仕事があるかどうかを保障されてないのが建設業です。

全員ががむしゃらに働いて、1億円売上げて2,000万円残すより、多少余裕を持って8,000万円売上げて2,000万円残せた方が彼らにとって負担にならない。

この業界はいろいろな場面に不安が潜んでいるので、仕事の受注も含めてバランスにはいつも気を張っています。

職人全員が持つべき“経営目線”

職人が大切にすべきことを語る電気工事のLUXST代表・森山さん


――森山さんが仕事をする上で重視しているのは?

森山  私自身は今、施工作業よりも積算や現調業務が中心になっていますが、現場であろうとなんだろうと、根本的には「経営目線」が大事だと思っています。

施工の品質管理に関する実力の差は、年齢や経験年数には比例しないと思っています。図面さえちゃんとしていれば、電気工事の作業自体は、遅くても5年やれば誰でも覚えられます。覚えられない人は適正がない。

だから、やみくもに工事の経験年数を重ねても意味がない。どういう目線で作業に従事するかで、その後の成長が決まります。スポーツもそうですけど、急激に伸びた後の成長曲線の傾斜が大事です。

職人も「経営目線」を持つことが重要。今、自分がどういう現場をやっていて、材料費や外注費など、それに対する販売管理費を意識できないと、ただ作業をこなすだけの人になってしまいます。

残念ながらそういう職人は沢山いますが、あくまで会社は儲からないとやっていけないので、職人も「コスト意識」が大事です。

職人2人で「2.5~3人工」の仕事をしないと意味ない

社員教育について語る電気工事のLUXST代表・森山さん


――「経営目線」の考えは、広告業の経験から身に付いた?

森山  いや、人生で雇われたことがなくて、10代からずっと経営者として数字関係ばかりを見てきているので自然と身に付きました。電気工事業を始めた頃には、もうそうなっていましたね。

だからこそ、40代でただ毎日作業をしている職人さんよりも私の方が施工作業もできると思っています。見る場所が悪かったり、効率を考えていなかったりする職人さんよりかは、ということです。

1人だけの現場なら、あまり効率は変わらないかもしれませんが、人が多い現場だと自分の方が確実に上手に立ち振る舞えると思います。

私は、職人が2人いたら2.5~3人工程度の仕事ができないと意味がないと思っています。「そのためには自分がどうしなければいけないか」を理解しているというのが大きな理由ですね。

なので、弊社では新人をいきなり現場に出さず、3か月間はそうした研修期間に充てています。


――そのような教育は、建設会社ではあまり聞いたことがないです

森山 出入りが激しい業界なので、仕事を覚えたタイミングで辞めていく人も多い。だから入社後すぐに手足を動かせる人を採用したほうが、会社にとっては実利につなげられると考える会社が多いですよね。

でも、それでは根本的な解決にならないので、そういった経営目線のところを教えて、愛社精神を持ってもらい、「働きたいと思う会社」を作っていかなければいけないなと考えています。

目指すは「社員が人に紹介したくなる会社」

会社の目標について語る電気工事のLUXST代表・森山さん


――職人として成長するために必要なことは?

森山  半年経てば、材料を覚えることも含め、作業には慣れます。作業自体は誰でもできるので、仕事を覚えるのは基本として、そこにプラスして「考える力」を身に付けることが重要ですね。

もともと建設業界は青春時代に遊んできてしまった人達が多い業界です。成長するためには、その分、人間どこかで努力しないといけないし、たかだか最初の半年間の労力を惜しんで、いわば未来の自分への投資をしないのは、合理性に欠けますよね。


――5年後、ご自身とLUXSTはどうなっていたいですか?

森山  社員が、自分の友達に会社を勧められるような電気工事会社にしていきたいです。

目先の利益だけを求めるのであれば、正直楽勝ですよね。金額安くして、たくさん案件請けて、薄利多売してこなせばいいので。でもそれは幸せじゃない。

それよりも人の受け皿の方が大事です。なので、売り上げより「人に紹介したくなる会社」という土台を作りたいですね。


企業情報

社名/株式会社LUXST

https://sustina.me/company/650892

本社所在地/ 東京都台東区

対応可能職種/ 電気工事(材工)

対応可能エリア/ 埼玉県 | 千葉県 | 東京都 | 神奈川県

 

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